ボーダレス組織化に伴う、エンジニアが目指すべき働き方とは?

現代の社会はIT導入やグローバル化が進み、働き方が大きく変わろうとしています。その変化は当然IT企業にも影響を与えており、システム開発のやり方や、プロジェクトチームの在り方、雇用する人材等に変化が見られます。

社会が変化するにつれて、システムエンジニアの働き方はどのように変わっていくのでしょうか。これからシステム業界で起こるであろう変化を主に三つの項目に分類しました。

  • 企業の変化
  • プロジェクトチームの変化
  • 人材の多様化

今回の記事では、上記の三点を中心に解説していきます。

企業の変化

現在、IT企業では副業やリモートワークを認める会社が増えています。会社の枠を超えて働くことで、技術や人脈を持ち帰ってもらう狙いがあります。このような新たな働き方は、今後さらなる広がりを見せていくと予想されます。

システムエンジニアの人材不足が叫ばれる中、IT企業にとって人材確保は大きな課題となります。自由な働き方をアピールすることで、企業イメージが良くなり優秀な人材の獲得が狙えます。

また、企業のマネジメントにも変化の兆しが見られます。従来のIT企業は、経営者や上司が意思決定を行うトップダウンの経営方式が多く見られました。しかし、現場を知らない上層の提案は、時に的外れとなるケースもあります。

そこで、導入され始めたのがボトムアップによる意思決定です。現場のエンジニアがリーダーとなり、自律的にプロジェクトを提案していきます。開発をコンパクトかつ高速化することで、時代の変化にいち早く対応することが可能となります。

さらに、システム開発ではクライアントを満足させることが大切です。そこで、売上以外にも信頼や品質といった指標を新たに設けるIT企業が見られます。システムのクオリティを重視することにより、社会的に信用が生まれ新たな仕事の獲得に繋がります。

プロジェクトチームの変化

従来のIT業界は、大きなプロジェクトを獲得して大人数のプロジェクトチームを作ることが利益の獲得に繋がりました。しかし、ITシステムが様々な業界へ普及するにつれて、プロジェクトの開発方法も多様化しています。

例えば、システム開発におけるアジャイル型は今やメジャーな開発手法となりました。従来のウォーターフォール型の開発と比べて、少人数かつ短時間でシステムを開発できます。これからのシステム開発は、少数の専門家によるチームがますます増えていくと予想されます。

また、IT勉強会やハッカソン等のイベントも多数行われており、企業の枠組みを超えた横の繋がりがエンジニアの間で広がっています。今後は、企業の境界を越えてシステム開発を行う、企業のボーダレス化も進んで行くと予想されます。

人材の多様化

働き方や開発手法が変化するにつれて、システム開発を行う人材も多様化すると予想されます。例えば、年齢や勤務エリア、雇用形態などに拘らず、個人のポテンシャルを重視した採用が増えるはずです。

また、プログラミングにおいても、従来の文字ベースだけでなくGUIを利用したグラフィカルなインターフェースによるプログラミング方法が増えています。将来的には、システムエンジニアでなくてもGUIによるプログラミングでシステム開発が可能になるでしょう。

さらに、社会のボーダレス化が進み、外国人エンジニアもますます増えてくるはずです。非エンジニアや外国人など、様々な人材と一緒にシステムを開発を行う日もそう遠くないかもしれません。

まとめ

IT業界では、開発手法やプロジェクトチームが大きく変化しています。それに伴い、求められる人材も多様化しています。今後は、このような変化に対応できるスキルが重要となります。常に新しい技術や社会の変化にアンテナを張り、自身の価値を高める努力が必要です。