新卒で入社する人や、IT業界未経験でSE(システムエンジニア)になる人の中には、その研修内容について気になる方も多いはずです。IT業界は人手不足が常に叫ばれており、「未経験可」や「研修あり」とする求人案件が見受けられます。
そこで、疑問となるのが研修の内容や期間です。今回の記事ではさらに、研修後にできる仕事や研修で心がけるべきことについても解説していきます。
未経験SEの研修内容と期間
SE未経験の社員に行う研修としては、主に以下のような内容が挙げられます。
- ビジネスマナー
- ITについての基礎知識
- プログラミング
- システム開発の疑似体験
IT業界にシステムエンジニアとして入社するような人材であれば、基本的にPC操作スキルを身に付けていることが前提となります。よって、タイピングやWord、Excelの操作については研修で省略されることが多くなります。もしも、基本的なPC操作に自信がない場合は研修前に独学で勉強しておきましょう。
ビジネスマナーやIT基礎知識の学習は、単に知識やマナーの習得となるので学校でしてきた勉強とさほど違いはありません。しかし、プログラミングの学習からは研修についていけない人が見受けられるようになります。
プログラミングは、コンピュータへの指示なので独特な考え方が求められます。具体的には、絶対に間違えがないように正しい手順でコンピュータに命令を書く必要があります。
さらに、システム開発の疑似体験を通して、要件定義や設計、データベースも組み合わせた包括的なプログラミングを学びます。疑似体験とは言っても、実際にシステムを開発する必要があり、特に難易度が高い学習内容となります。基礎的なプログラミングの習得を前提とした上で、チームでシステム開発する具体的な方法を学んでいくことになります。
研修期間の長さについては、行う研修によって大きく差が出ます。一般的には、1〜2ヶ月程度の期間でシステム開発を体系的に学ぶプログラムを組む研修が多いようです。
研修後にできる仕事とは?
おそらく研修が終わった後には「とても大変だった」という感想を持つ方がほとんどだと思います。では、研修が終わるとどのような仕事ができるようになるのでしょうか。
実は、研修が終わってもシステムエンジニアとしての仕事はほとんどできません。システムエンジニアは、他の職業と比べてスキルの優劣による仕事量の差がとても大きな仕事です。研修後すぐの新人エンジニアとベテランエンジニアでは、仕事量に何十倍という差が出ることも珍しくありません。
そこで、研修後はまずプロジェクトに入り、システム開発の仕方を実践的に学ぶことが重要となります。実際のプロジェクトで仕事をしながらプログラミング技術を身に付けることで、SEとしての経験を積んでいきます。
IT業界は人手不足なので、プロジェクトで人を育てていく意識が見られます。スキルが足りない方は仕事への熱量や日頃の勉強量など、将来的な伸びしろをアピールしましょう。
研修で心がけるべきこと
IT業界の研修で大切なのは、研修を自分のために最大限活用することです。例えば、疑問点があり自分で解決できない場合には、遠慮なく講師に質問しましょう。講師は教えるのが仕事なので、基本的には丁寧に教えてくれるはずです。
また、授業前に予習し、授業後に復習する癖を付けましょう。プログラミング学習で理解できない項目があると、その後必ず連鎖的に理解できないポイントが発生します。疑問点を残さず、次のステップに進むことが重要です。
さらに、研修では同じ勉強をする仲間がたくさんいます。意識が高い人が周りにいると、勉強のやる気は大きく高まります。常に競争意識を持ち、時には協力し合って自分の技術を高めていきましょう。