ハイスペックエンジニアは年収をどのくらい伸ばせるのか?

日本ではIT業界における人材不足が問題となっています。しかし、ITエンジニアの給与水準は他の産業と比較して特に高いわけではありません。

経済産業省による「IT人材に関する各国比較調査」では、国内全産業の平均年収と比較したIT人材の平均年収は約1.8倍となっています。この数値は、他の諸外国と比較して非常に低い数値となっています。

では、日本のハイスペックエンジニアが年収を伸ばすためにはどうしたらよいのでしょうか。その具体的な方法について考えていきます。

スキルアップによる昇進を狙う

エンジニアの収入増を考える上でまず思い浮かぶ方法が、スキルの獲得による年収アップです。特にプロジェクトマネージャーを任せられる人材は少なく、他の職種と比較して高い収入が期待できます。

習得するスキルを決める際には、所属している企業が得意とする分野のスキルを選びましょう。他の人より高いスキルを持っていても、クライアントからの需要がなければ評価されません。

さらに社員に対して、年収1,000万円以上の報酬を出せる企業はそう多くありません。日本の企業では年功序列の文化が根強く、高給を得られる役職へ昇進するまでには長い期間が必要となります。

転職による収入増を狙う

そこで、すぐに高収入を得るために現実的な手段が転職となります。特に、高いスキルを持ったハイスペックエンジニアであれば、転職の際に高い報酬が提示される可能性が高まります。

転職により収入増を狙う場合には、需要と供給を意識することが大切です。まずは自己分析を行い、自分が得意とするスキルを把握しましょう。そして、そのスキルを求める企業へ転職することで高い報酬を得られる可能性が高くなります。

フリーランスエンジニアになる

企業に属している限り、年収アップには限りがあります。そこで注目されている職種がフリーランスエンジニアです。フリーランスエンジニアは、自分で仕事を受注し完結します。高い収入を得られる案件を受注すれば、それだけ自身の年収も伸ばせます。

特にフリーランスで高収入が期待できる人は、自己アピールの能力に長けたエンジニアです。SNSやブログで自己ブランディングを確立し有名になれば、高い単価の仕事を多数得られる可能性が高くなります。

起業して経営者となる

最近では、営業系だけでなく技術者が起業する例も増えています。起業して経営者となり利益を増やすことで、自身の年収も増やせます。IT分野はこれから市場の成長が予想されており、成功すれば大きな収入を得ることも可能なはずです。

ただし起業して経営者となれば、失敗した際のリスクは大きくなります。市場に通用するアイデアを持ち、企業を経営するという重圧も考慮に入れた上で起業する必要があるでしょう。

海外へ転職する

日本で仕事をすることにこだわらない人であれば、海外への転職も視野に入れましょう。特にシリコンバレーを中心としたアメリカではエンジニアの年収が非常に高くなります。ただし、それらの地域では生活費も高くなるため注意が必要です。

また、最近では中国やインド、東南アジアといった国々でITが進歩しています。これらの国ではITの歴史が浅いため、プロジェクトマネージャー等の人材が不足しています。チームを管理できる人材ともなれば、日本以上の収入を提示されることも珍しくありません。

まとめ

ハイスペックなエンジニアであっても、日本で年収1,000万円以上の年収を得ることは非常に難しくなります。年収を大幅に伸ばすためには、海外への転職や起業など思い切った方法を選択する必要があります。

ただし、これらの方法には生活環境の大きな変化や経営破綻など大きなリスクが伴います。スキルや性格を考慮に入れた上で、自分に合った年収アップの方法を選択することをおすすめします。