コピペによる開発は善か悪か?プログラミング能力を鍛える方法を解説

プログラミングにおいて「コピペ(コピー&ペースト)は善か悪か」という議論が巻き起こることがあります。推進派の意見としては、まずプログラムを動かすことが大切であって、コピペしても目的を達成できれば良いという考え方です。対して否定派の意見としては、修正による弊害や可読性の低下が指摘されます。

しかし実際に内容を読んでみると、両者の意見は食い違っているわけではなく、エンジニアとしてどちらも納得できます。そこで、今回の記事では、コピペ開発について考えてみたいと思います。

コピペでシステム開発できるのか

システム開発におけるコピペとは、インターネットやIT書籍から、プログラムをコピーしてプログラミングする行為を指します。コピー元としては、「Qiita」や「StackOverflow」といったプログラミング技術のコミュニティサイトや、プログラミング初心者向けフォーラム、英語のプログラミング学習サイトなどが挙げられます。

大規模なシステム開発においては、プログラムが複雑すぎてコピペによるプログラミングは不可能です。しかし、簡易的なアプリの実装やWebサイトへの機能追加など、小規模なプログラミングの一部はコピペで代替できる場合があります。

コピペによるシステム開発でプログラムをそのまま使えることは少なく、改変したり組み合わせたりしながらプログラミングすることになります。よって適切なプログラムを探し使うためには、検索能力やプログラミング知識が必要となります。

コピペ開発のメリットとデメリット

コピペ開発のメリットとしては次のような内容が挙げられます。

  • 開発作業を効率化できる
  • プログラムがすぐに動く
  • 初心者でもプログラミングしやすい

初心者にとってプログラミングは難しく、何をどう書いてよいかさっぱり分からないという状態になることも珍しくありません。そこでコピペを用いると、とりあえずプログラムが動くため達成感を得られます。さらにプログラムを組み合わせることで様々な処理を実現できるため、業務における開発作業も効率化できます。

対して、コピペ開発のデメリットとしては次のような内容が挙げられます。

  • プログラムの内容を説明できない
  • 動かない際に理由が分からない
  • 他の人が読むと理解しにくい

初心者がプログラムをコピペする際には、その内容を理解していないことも多く、エラーが起きた際にもどこを修正すべきか分かりません。またコピペによるプログラムは読みにくく、他の人が改変する際に苦労します。

「NoMoreコピペ開発」〜コピペから脱却する方法〜

プログラマーはプログラム言語の全てを覚えているわけではありません。経験者であっても、分からない処理を調べて意味を分かった上でプログラムをコピペすることはあります。

ただしチームによるプログラミングでは、他のプログラムと組み合わせる必要があります。また、仕様変更が発生すれば、プログラムを改変しなければなりません。可読性が低く、他の人が読みにくいプログラムはチーム全体に迷惑がかかります。

コピペによる開発は、初心者にとって手助けになります。そこで、プログラムをコピペする際は以下の点に気を配りましょう。

  • プログラムの処理内容を理解する
  • プログラムをシステムに合わせて改変する
  • 他の人が読みやすいプログラムを書く

プログラムをただコピペするのではなく、意味を理解しながら参考にするという意識を持ちましょう。そして、変数名やコメントはシステムに合わせて改変しましょう。

プログラミングに慣れてきたら、コピペする頻度は徐々に減らしていくべきです。自分で一からプログラムを考えることで、設計やロジックを構築する力を鍛えられます。

改変する際や、参考にする際などはソースコードの権利によって許可されているかどうかを確認することも重要です。

まとめ

プログラミング学習において、実際に動くプログラムはモチベーションの維持に役立ちます。しかし、チームでシステムを開発する段階になれば、コピペによるプログラミングからは卒業しましょう。プログラミングの根本的な力を身に付けることで、将来的に経験者との技術差や所得格差が縮まるはずです。