解析・設計エンジニアの需要

「ITエンジニア」という職業を耳にすると「開発エンジニア」「インフラエンジニア」「WEBエンジニア」と3つに大別されることが多いですが、今回は「解析・設計エンジニア」について触れてみたいと思います。

開発やインフラ、はたまたWEBなどはどんな仕事をするのか何となくイメージすることができるかと思いますが、解析・設計エンジニアのその仕事内容は?需要は?そしてその年収は?

これから就こうと考えている人にとってこれからは気になるところですよね。逸る気持ちはわかりますが、ひとつずつ確認をしていきましょう。

そもそも解析・設計エンジニアってどんなエンジニア?

偏に「解析・設計エンジニア」と言われてもどんなエンジニアを指すのかピンとこない人も多いかと思います。

この記事をここまで読むにあたり既に「解析エンジニア」でWEB検索をした方もいるのではないでしょうか?「CAE解析(熱流体解析)」といったITから離れた結果を見て「???」となったことでしょう。

ということで、この記事では「解析エンジニア=データ解析」と置き換えて解説を進めさせていただきますね。

データ解析エンジニアは「データサイエンティスト」とも呼ばれる職種で、ITスキルや統計解析を駆使し、データを提供して意思決定者をサポートする仕事を指します。

なんだかカッコイイですね。サイエンティストという響きも良いです。

単にITや統計解析のスキルがあれば活躍できるといったわけではなく、価値のあるデータを提供するためにはこれらに加えて、市場やビジネスのトレンドなどの知識も必要となります。

解析・設計エンジニアの需要

これから目指す人も既に就いている人も、その仕事が将来残るか否か気になるところでしょう。一時期盛り上がっていた「10年後消える職業」がまさにそれです。

まず、単純にデータサイエンティストの需要だけを見て答えると「需要は高い」です。ビッグデータ時代が到来してから年数が経ちますが今後も企業においてこれらの情報は金山、宝の山です。

なのでビッグデータの需要があり続ける限りデータサイエンティストの需要もとどまることはないということです。

もともとデータサイエンティストという職種に就いている人口自体も少ないため、それだけでも需要があるとも言えます。

ちなみに2013年と少し情報が古いですが

(https://www.nikkei.com/article/DGXNZO57421630X10C13A7EA1000/)、国内において将来的に25万人不足すると言われています。

「単純に」と前置きをさせていただいたのは、データサイエンティストという仕事においてもAIの台頭が見受けられるからです。データ分析なんてものはAIの得意領域ですものね。

これによって需要がどう変わるのか。

答えは「AIスキルを持つデータサイエンティストの需要は今後も重宝され、AIスキルを持たないデータサイエンティストの需要は下がっていく」です。

つまり、従来データサイエンティストに求められていたITや統計解析スキルに加えてAIスキルを有している人が生き残れるということです。

ちなみに「AIスキル」という書き方をしましたが、その道のプロであるAIエンジニアは「データサイエンティスト」と「機械学習エンジニア」の2つに大別されることがあります。このことからもデータサイエンティストにはAIスキルが必須であることが分かります。

データサイエンティストでAIスキルを活かす際は

  • scikit-learnなどの機械学習ライブラリを使いこなすパラメーター調整スキル
  • AIに効率よくデータを与えるためのデータベースに関するスキル
  • AIのモジュール読込みや構築するスキル

上記のようなスキルあると活躍の場が広がりますよ。

■やっぱり気になる年収

下衆いと言われつつも職業でやはり気になるのがその年収について。

「お金が全てではない!」とキレイごとを言いつつも、お金はもらえるならもらいたいというのが人の性じゃないですか。だって資本社会ですもん。

ということで、まずは各ITエンジニアの年収について見てみましょう。

システムエンジニア:574万円

プログラマー:525万円

WEB系エンジニア:582万円

ネットワーク系エンジニア:547万円

社内SE:521万円

総じた平均年収は549万円と、男性会社員の平均年収が521万円と言われているなかでITエンジニア自体が比較的稼げる職業であることが分かります(もちろんピンきりですよ?)。

それではお待ちかねの解析・設計エンジニアの年収を見てみましょう。

解析・設計エンジニア:655万円

非常に高いです。他のエンジニアと比べ約100万円の差があり魅力的ですよね。

厚生労働省が発表している年収を確認してみると、年収の最盛期を迎える50代での平均年収は786万円ということで800万円に手が届きそうな職業が解析・設計エンジニア。

職種別に見てみると…

Webマーケティング:450万円~870万円

データ分析:465万円~620万円

アナリスト:443万円~755万円

…と、こちらも高めな年収です。

年収の高さからもその市場価値と需要の高さ、希少性が窺えますね。

まとめ

「ヒト」「モノ」「金」に加えて「情報」が加わった現代の経営資源。データサイエンティストが活躍する場は今後も高まることが見込めます。

さらに年収においても1000万円を目指せる夢のある仕事です。

仮に就かなくてもその過程で得たITスキルや統計解析、AIスキルは今後の社会で無駄になることもありませんので、キャリアマップに悩んでいる人はデータサイエンティストを目指してみてはいかがでしょうか。