Tencentがバーチャル広告を自然な形で挿入できる技術を開発!これからの広告ビジネスはどうなる?

2018年には約1843億円という結果を残し、この先の2020年には2900億円、2024年には4957億円の市場規模になると言われている動画広告市場。

額が大き過ぎてもはやどれくらい凄い金額なのかよく分からないですよね。

「宝くじに当たったら何しようかなぁ…」どころの騒ぎじゃないです。

ちなみ、みなさんご存知のYouTubeに広告を掲載する中小企業の数は過去2年(2019年時点)で倍増しているとのことです。

このことからも、動画広告市場が広告ビジネスに与える影響は測り知れないことが伝わってきますよね。そんななか、Tencentがバーチャル広告を自然な形で挿入できる技術を開発して世間を賑わせているのをご存知ですか?

今回はこの「バーチャル広告を自然な形で挿入できる技術」のお話をしつつこれからの広告ビジネスがどうなっていくのか見ていきたいと思います。

■バーチャル広告を自然な形で挿入できる技術って?

百聞は一見に如かずということでまずはこちらをご覧あれ。

中国の人気動画サイトのTencentVideoが動画内にスポンサー広告をデジタル技術を駆使して、もの凄く自然な形で挿入しています。

■どんなメリットがありそう?

いちユーザーとしてYouTubeなどの動画サイトで再生前に動画広告が流れたり、再生途中に広告を挟んでくる動画に辟易していたのですが、これが主流となってくれればそんな不快感が吹っ飛びそうではありませんか。

(「5秒後にスキップ」できるものならまだ我慢できますが、「広告再生後に動画が再生されます」はそれだけで見るのやめようかなと思うほど…。「5秒後にスキップ」の「5秒」で視聴者の心を掴めるか各企業が躍起になっているので頭ごなしに否定するのも良くない気はしますが…。)

話を戻しますが、こちらの技術がさらに技術が進歩すればWEBサイトの広告のようにユーザーごとに合わせた広告を動画内に挿入することができるほか、挿入されているデジタル広告をクリックさせるなんていう導線の張り方もできそうですよね。

これは見たくもない広告動画を見させられて不快に感じていたユーザーのストレスを軽減するほかに、YouTuberのような動画を投稿する側にもその活動に幅を持たせることができるようになりみんながハッピーになれると思いませんか?

■テレビCMがなくなるかもしれない

これはちょっと言い過ぎている気もしますが、番組内でこういったデジタル技術の挿入ができれば「トイレタイム」とされるテレビCMも不要になることもあり得るんじゃないでしょうか。トイレに行かずともチャンネルを他局(裏番組)にしたり、LINEのレスを返したりしている人も多いかと思います(そもそもテレビ離れが進んでいるという話はおいておいて…)。

テレビがインターネット回線と繋がるようになってから随分と経ちますが、この技術を用いて番組内に挿入されている広告があればそのままボタンひとつで購入までできるようになれば非常に快適ですよね!

ただこの場合、スマホやPCと違って1デバイスを複数人で見ることも多いテレビではユーザーごとに合わせた広告ではなく、あくまでスポンサーの広告を挿入するという形にとどまってしまうのではないかなぁ…とも感じるわけですが。

■買い物の前に動画を探す人はなんと50%超!

Googleの調査によるとか「買い物前に動画を探す人」の割合はなんと50%超え!さらに「ハウツー動画」の検索比率は2017年から2018年で70%も増えているとのことです。

それに比例してかアプリやサイトに商品やサービスのハウツー動画を公開している企業も増えてきており、ユーザーから「好感が持てる」という意見が53%となっているという調査結果もあるようです。

一昔前よりもネットショッピングが手軽に簡単に行えるようになってきたからこそ、実店舗で購入する際のような商品の詳細や使用感などが伝わるような広告が増えてきているということですね。

買ってみて「思っていたのと違った…」なんて失敗は激減です。

この先VRやホログラムの技術が発展すれば買い物の在り方はさらに変わることが予想できることかと思います。

併せて広告ビジネスの在り方も変わることでしょう。

「よろしくお願いしまぁぁぁあす!」で有名なサマーウォーズのOZのようにアバターで仮想世界を闊歩して買い物を楽しむ日も近いかもしれません。

■まとめ

技術の進歩で広告ビジネスは今後も目まぐるしく発展と変化を遂げていく気配がプンプンするのですが、同時に従来のやり方では取り残されてしまうことも匂います。そこに働く「人」も「会社」もです。最近ではYouTubeでもページ内広告に、ファッション系の広告が入れられるようになるなど日々変化しています。

今回のTencentが開発したデジタル広告を動画内に自然的に挿入する技術を取ってみても、技術を持たない企業は自力で作成していくことは困難になることでしょう。

同時にエンジニアやデザイナーにとっては活躍フィールドが増えるということでもあります。

先見の明とまでは言いませんが、思っているよりも技術の進歩は凄まじいので興味がある技術に将来性があるのであれば早々に着手すると良いスタートが切れるかもしれませんね!