IoT時代に学ぶべきWeb技術とは

IoT(Internet of Things)がいう言葉が市民権を獲得した昨今。2010年代後半というイメージを持たれている方も多いかと思いますが、実は言葉自体は1999年に使われたのがはじめとされており、約20年前から存在するのです。

IoTを搭載したモノは今もなお徐々に私たちの生活に浸透してきており、より便利な生活を提供してくれています。

もはや生活必需品とも言えるスマホはその最たる例でしょう。

他にも、例えば最近よく見かけるバスの停留所にある端末やWEBサイトから到着時間を知ることができるのもIoTの一つです。

電車と違い、なかなか時間通りに来ないバスに「いつ来るんだろう」「今どのへん?」とイライラした経験がある方も多いことでしょう。「あとどれくらいで来る」という情報が分かるだけでも気持ちは大分違いますよね。

これは一例ですが、IoTを搭載したモノやサービスは確実に増えてきており、今後もより便利で快適になることが予想されます。

ITエンジニアの中には「これからの時代はIoTだ!」と畑を変える人も少なくありません。

そこで今回はIoT時代だからこそ必要となるWeb技術についてご紹介をしていきたいと思います。これから学ぶ人、サービスを考えている人は是非ヒントにしてみてくださいね!

そもそもIoTに携わるにはどのエンジニアを目指せばいいの?

モノとインターネットを結ぶIoTなので、どの分野でもIoTに携わることが可能です。そんなことを言ってしまうと身も蓋もないので、あえて分類をするならば「組み込み系エンジニア」と「Web系エンジニア」に分けることができます。以下、それぞれについて簡単に説明をしますね。

組み込み系エンジニアは、機械製品の中に組み込む特定の機能を制御するためのシステムを開発するエンジニアのことを指します。

一昔前までは一般的に「機械を組み込んでいく」エンジニアを指していましたが時代は変わったものですね。

一方のWeb系エンジニアは、IoTが組み込まれた機器の操作や確認を行うための画面レイアウトや、行き来する情報の処理や制御を行うためのプログラムを作成するエンジニアのことを指します。

今回は後者のWeb系エンジニアにおいて、IoTに必要な技術の一部をご紹介していきます。

IoT時代に学ぶべきWeb技術

まずは土台から!コンテンツ作成のための知識/技術

「IoTだから特別なことを学ばなければ…」と考えがちですが、そもそも肝心のコンテンツを作る技術がなければお話になりません。

サッカーで基本的なドリブルもできないのにいきなり見栄えの良い技に挑戦するようなものです。なんであっても基本は大事。

Webサイト制作(フロントエンジニア)においてHTMLやJavaScriptが扱えることはもはや息をしているのと同じくらい基本ですのでまずはそこから押さえていきましょう。

そこから流行りのWebGLや付随してThree.jsなどを学び、見栄えの良いWebサイトを構築していくと面白いです。

Three.jsはJavaScriptの知識だけで簡単に3Dコンテンツが作れるので一粒で二度美味しくオススメです。

スマホやタブレットなどタッチデバイスからのアクセスを考慮して技術習得することもお忘れなく。

裏方といって侮ることなかれ!サーバーサイドの知識/技術

Webエンジニアと聞くと、前述したフロントエンジニアのような華やかなイメージがついて回りますが、アプリケーションの機能やデータベースとの連携といったシステムの裏側を開発するサーバーサイドエンジニアの存在を忘れてはなりません。

裏方と言えども、PHP、Ruby、Pythonといった聞き覚えのある言語を扱うので学び甲斐のある領域です。

例えば近年人気急上昇中のPythonは、サーバーサイドでデータを処理するプログラム構築で使われています。数値計算や機械学習のフレームワークも多く、サーバーサイド以外でも活用できる汎用性の高さも魅力的です。

また、IoTの要であるインターネットとの接続のため、HTTP、TCP/IP、FTPといったネットワークの基本知識についての学習も忘れずに行いましょう。

特にTCP/IPを学習するにあたって、IBMが開発したプロトコルであるMQTTは欠かせません。MQTTは2者間の非同期通信をサポートするプロトコルであり、軽量かつ様々なデバイスに実装できる柔軟性も兼ね備えています。IoTにおいてスムーズな通信は必須ゆえに習得はマストです。

このことから分かるように、フロントエンジニアだけではなく、サーバーサイドの学習も併せて行うことでよりIoTへの理解が深まり、開発するうえで非常に役立つのです。

IoT機器も立派なネット接続デバイス!セキュリティ関連の知識/技術

IoT機器はその最大の特徴とも言えるインターネットとの接続故に、脆弱性を突いたサイバー攻撃の危険性に常に晒されています。特にスマホは個人情報の塊です。パスワードやクレジットカードの情報が抜き取られる可能性があるということです。恥ずかしい写真や動画なんかを保存している人は世界中に拡散されてしまうかもしれませんね。

そうした危険性からユーザーを守るために、IoTの開発においてもセキュリティ技術を身に付けることは必須なのです。

これだけ個人情報の取り扱いに敏感な世の中なので、セキュリティエンジニアとしての技術を身に付けることはIoTの分野だけに留まらず、様々な業界で重宝されること間違いなしです!

まとめ

身の回りのモノがインターネットに繋がっているというのが物珍しくなく、むしろ当然と受け入れられている昨今。

今後も高齢化が進む日本においては医療の分野や自宅のセキュリティなど様々な領域で活躍が見込まれています。

今自分自身の周りで「これがネットに繋がっていたら…」と考えるもののほとんどが実現可能と言っても過言ではないくらい技術が進歩しています。

自分が携わった仕事が社会インフラの”当たり前”になるかもしれないことを考えるとワクワクしますよね。

自作でIoTを作ってみたいという人は必要に応じて様々な知識や技術が必要となりますが、企業にてIoTに携わりたいという人は分野(フロント、サーバー、セキュリティなど)を絞って身に付けるのも一つの方法です。

興味を持った方はこれを機に知識やスキルを身に付けてみてはいかがでしょうか。