UXエンジニアとは?目指していくために必要なステップを解説

ウェブサービスやシステム開発においてUI(ユーザーインターフェース)の重要さは、以前から議論されてきました。良いUIはユーザーの使い勝手を向上させ、サービスの収益増加に繋がります。

そして、最近ではUIに加えてUXという言葉が登場しています。UXの意味と重要性、そしてUXエンジニアになるために必要なステップについて解説していきます。

UXとUIの違い

UXとは、ユーザーエクスペリエンスの略語で、ユーザーがサービスを利用することで得られる体験を意味します。つまり、UXを向上させるためには、システム全体を見回し顧客の満足度を高めていく必要があります。対して、UIの向上とはユーザーの操作性や利便性が優れたデザインを採用していくことです。つまりUIはUXを高めるために必要な一つの要素と言えます。

例えば、サービスにおいて顧客満足度の向上を考える際、システム画面のデザインや文字のフォントを変更するだけでは不十分です。商品の完成度や、迅速な流通など、様々な角度から改善を図る必要があります。そこで、有用な施策がUXの導入です。

UXの改善は、ユーザーの操作面だけでなくシステム全体に及びます。顧客は満足度の高い体験をすることで、再びサービスを利用します。そして、サービスのリピート率向上が取引量の増加に繋がり、企業に利益をもたらします。

UXのシステムにおける重要性

UXという言葉が広がるにつれて、UXエンジニアの需要も高まっています。この背景には、従来のマーケティング手法が通じなくなってきたことが挙げられます。

例えば、YouTubeは広告を表示しない月額課金制の「YouTube Premium」サービスを開始しました。広告を見たくないユーザーが増えて顧客の満足度が下がったため、新たな収益獲得の手段を考えたのです。

YouTubeの例においてもUXの考え方が関わっています。もしも、月額制という料金をユーザーに支払ってもらうのであれば、サービスは新たな価値を提案する必要があるからです。

他のウェブサービスやシステムも同様に、ユーザーの満足度を高める施策が求められています。UXエンジニアは様々な問題点を改善して、企業に利益をもたらします。

UXエンジニアの具体的な役割

UXエンジニアの役割は、システム全体に関わるため多方面に及びます。例えば、システム運用後のフィードバックで、「支払いが面倒だった」という感想がユーザーから寄せられたとします。すると、UXエンジニアは問題点を改善するために、計画、実行、評価、改善のPDCAサイクルを回します。

UXを向上させるためには、価格や配送期間、手続きの簡易さなど、サービス全体を改善していく必要があります。そのため、UXエンジニアは、デザイナー、マーケティングエンジニア、プログラミングチームなど様々なメンバーと連携を取らなければなりません。良い協力関係を築くために、幅広い知識とコミュニケーション能力が求められます。

UXエンジニアになるためには?

UXエンジニアは最近登場した新しい職種です。現在、初めからUXエンジニアとして活躍している人は少なく、他の業種からステップアップしたエンジニアが大部分です。

よって、UXエンジニアになりたい場合には、まずUXエンジニアを名乗り、ユーザー体験の向上について妥協せずにシステム改善を図りましょう。仕事の成功が新たな仕事を呼び、UXエンジニアとしての地位を確立することになるはずです。

まとめ

UXエンジニアになるための決まった道は未だありません。UXについて学習、実践していくことがUXエンジニアとしての道を切り開いていきます。

また、システム開発者にとってもUXは非常に有用なスキルとなります。ユーザーの満足度を重視する考え方は、完成度の高いシステムを構築するために重要な要素です。現在持っている知識にUXを組み合わせることで、エンジニアとしての価値を高められます。