ITエンジニアの派遣について

ITエンジニアの働き方として、社員として自社で業務する以外に、派遣社員のITエンジニアとして他社で業務する働き方があります。派遣と聞くとマスコミの影響もあり、ややネガティブな印象を持ちがちですが、ITエンジニアの場合は、派遣という働き方をうまく使うことで、エンジニアとして専門性を磨き、明るい将来をつかむことができます。

ここでは、ITエンジニアが派遣で働くメリットを4つピックアップします。

ITエンジニアが派遣で働くメリット

現状のスキルレベルに合ったより興味ある業務に就くことができます

登録型(有期雇用)派遣では、複数の派遣サービス企業に登録することで、各社からのオファーを比較検討し、より自分のスキルレベルや興味のある業務を選ぶことができます。

無期雇用派遣でも、派遣契約前にスキルマッチングを派遣元・派遣先がしっかり確認しますので、現状のスキルレベルから大きくかい離した業務に派遣されて悩むというリスクは少ないといえます。これはまだスキル・経験が浅いITエンジニアにとってメリットが大きく、最初は指導を受けて行う定型業務中心からスタートし、スキルアップするにつれて業務の難易度や担当工程を上げて自立したITエンジニアをめざすというステップを踏んだ成長を計画的に進めることが可能になります。

また、中堅ITエンジニアにとっても、マネージメントが苦手ならリーダー業務ではなく技術中心の業務を選択することもでき、自分の得意な分野を伸ばすことができます。

人間関係がうまくいかない場合に、比較的容易に職場を変えることができます

ITエンジニアの業務はチームで行う案件が多く、技術ではなくチーム内の人間関係で悩んでしまう場合があります。自社業務の場合、一旦配属されるとそこでの人間関係がうまくいかない場合でも再度異動するにはいろいろなしがらみが発生して容易ではありません。また、異動できたとしても、社内でうまくいかなかったひとともなにがしかの接触は避けられない場合が多く、結局、悩んだ末に転職を決断する場合もあります。

派遣の場合でも短期間での異動は難しいかもしれませんが、通常の契約更新の節目で終了することはそれほど違和感が無く、その分、本人も深く悩まずに済みます。

派遣先で実績を上げることで、直接雇用のチャンスがあります

2015年の改正派遣法で派遣先は職場で発生した求人情報を受け入れている派遣社員に開示する義務が発生しました。また、同時に直接雇用することも推奨されるようになりました。このため、派遣先にとっては最近の人材難の中パフォーマンス実績を確認した上でリスク少なく人材採用でき、派遣社員にとっても職場環境や業務内容がそのままでリスク少なく直接雇用され給与アップなどの処遇改善が期待できるチャンスが増えています。

望まない職種転換でITエンジニアから離れることがありません

会社にはいろいろな職種があり、ITエンジニアであっても一定の年齢になると、エンジニアではない購買や調達部門などに異動になる可能性があります。本人希望もある程度聞いてもらえますが、やはり会社組織の都合が優先されます。

派遣では、そのような違う職種の業務に就く可能性はまずありません、このため、ITエンジニアとしての業務に集中でき、専門スキルアップを図ることができます。

まとめ

ITエンジニアが派遣で働くメリットを挙げましたが、自社の組織内で働く正社員が得られる一体感や安定感が派遣では得にくいなどのデメリットもあります。自分の将来を見据えて、スキルアップを優先させる時期は派遣で働き、スキルに自信がついたら企業内のITエンジニアに転職するというような長期計画を立てることで、明るいエンジニア人生をめざしてください。