エンジニアが起業やスタートアップする際には、資金の調達方法を考える必要があります。そこで知っておくべき知識が「ベンチャーキャピタル」についてです。
ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家、クラウドファンディング等の知識を持つことで、資金調達の選択肢を広げられます。今回の記事では、スタートアップに必要な資金調達手段、さらにベンチャーキャピタルから投資を受けるメリットとデメリットについて解説していきます。
スタートアップに必要な資金調達手段
事業のスタートアップに必要な資金調達手段は、ベンチャーキャピタルだけではありません。例えば、以下のような資金調達手段が考えられます。
- エンジェル投資家
- クラウドファンディング
- ベンチャーキャピタル
エンジェル投資家は、起業家のスタートアップを支援する個人投資家です。エンジェル投資家の多くは元起業家や経営者で豊富な資金を持っています。彼らに事業計画を提案することで投資してもらう手段があります。
また、クラウドファンディングを利用し、インターネット上で多くの投資家から資金を調達する手段もあります。クラウドファンディングを成功させるためには、事業の実現性だけでなく、起業家の知名度やリターンの魅力が重要です。
さらに、スタートアップの資金調達手段としてベンチャーキャピタルが考えられます。次項からは、ベンチャーキャピタルの特徴について詳しく解説していきます。
ベンチャーキャピタルとは?
ベンチャーキャピタルとは、投資ファンドの中でも特に未上場企業を中心に投資する企業を指します。ベンチャーキャピタルは、IT分野の新技術に関心が高く、スタートアップ事業を考える起業家にとって重要な存在です。
ベンチャーキャピタルは、スタートアップ事業を持つ企業に投資して、投資先が成長することで利益を得ます。スタートアップ事業は当たれば大きな利益を得られますが、失敗する可能性も高くなります。ベンチャーキャピタルは、投資会社の中でもハイリスクハイリターンな投資を積極的に行う企業だと言えます。
ITビジネスのシード期に積極投資しているベンチャーキャピタルの一例として、下記の企業が挙げられます。
- Skyland Ventures http://www.skyland.vc/
- ANRI http://anri.vc/
- 500 Startups Japan https://500startups.jp/
- インキュベイトファンド http://incubatefund.com/
ベンチャーキャピタルを利用するメリット
ベンチャーキャピタルから出資を受けるメリットとしては、金融機関からの融資と違い出資金を返済する必要がないことが挙げられます。出資は、ベンチャー企業が成功すれば株式の売却等で大きなリターンを得られるためです。また、起業家にとってもスタートアップ時に金銭的なリスクを軽減できるメリットがあります。
さらに、経営に関してのサポートが受けられる点も、ベンチャーキャピタルを利用する大きなメリットです。ベンチャーキャピタルは、投資先の企業に対して成功を期待しているため、顧客の紹介、事業提携先の提案、オフィスの設置、イベントの開催等、様々な手段で支援します。
また、ベンチャーキャピタルから投資を受けるということは、厳しい審査を通り抜けた証明にもなります。投資家や企業の注目を集め、資金調達の手段をさらに増やせます。
ベンチャーキャピタルを利用するデメリット
一方、ベンチャーキャピタルを利用する際にはデメリットも存在します。例えば、ベンチャーキャピタルがスタートアップ事業の経営に介入することが考えられます。場合によっては、事業の内容が変更されることもあり、自由に経営することは難しくなります。
また、ベンチャーキャピタルから出資を受けると、常に結果が求められます。ベンチャーキャピタルが出資する目的は、利益を得ることです。もし、リターンが見込めないと判断されると、早々に資金を回収されてしまう危険性があります。
まとめ
スタートアップ事業の資金調達手段には、それぞれ特徴があります。そのメリットとデメリットを把握し、企業や自分に合った手段であるかをよく考えてみましょう。
ベンチャーキャピタルはスタートアップ事業にとって、金銭的に大きな支援を期待できます。その分審査も厳しくなるため、自社に適した企業を選ぶ必要があります。