ITエンジニアの仕事と聞くと、休日出勤・徹夜が常態化して月100時間以上の時間外勤務は珍しくないといったイメージがありましたが、昨今では働き方改革の効果もあり、すっかり様変わりしています。特に大手企業のIT部門では、ほぼ定時勤務という職場や残業は20時までで原則休出なしという職場も増えています。これは、働くITエンジニアにとっては喜ばしいことですが、その分、残業・休出手当てが大幅に減って違う悩みが生まれている場合もあるようです。また、Wワークという言葉も生まれて社員の成長を期待した副業を容認する企業も増えてきました。そこでITエンジニアにとっての副業について考えてみます。
エンジニアに適した副業はどういう働き方がいいか
副業には、場所を問わないものと副業先に出向いて行うものがあり、日々一定の仕事を行うものと、ある期間で与えられた仕事の成果を出すものがあります。残業が減ったとはいえ、エンジニアの仕事は突発のトラブルで遅くまで拘束されたりする可能性が充分ありますから、副業先に決められた時間に出向くものは避けましょう。また、自宅で毎日一定時間行うリモート作業やデスクワークも継続がむずかしいといえます。
また、内容自体に興味が沸かないとモチベーションが続かない可能性がありますので、ある程度実施時間に幅があり、自分のスキルや興味と関係し継続できる案件を探すことになります。
どこで副業を探せばいいか
クラウドソーシングという副業的な軽作業情報をネット上で提供ずるクラウドソーシングというサービスが盛んになってきましたので、まずは大手のクラウドワークス・ランサーズ・サグーの3つのサービスに登録することをお勧めします。データのエントリー作業からコラムのライティング、小規模開発案件までたくさんの案件が提供されています。最近は登録者も増えてなかなか受注できない場合もありますが、そういう副業事情も含めて把握しましょう。開発系のITエンジニアなら小規模開発案件を受注することで、本業でできないジャンルの開発経験が得られることもあり、副業以上のスキルアップの場にもなります。まずは、簡単な案件からスタートし、クライアントとのやりとりなどの経験をつんでから、高単価案件にチャレンジすればいいと思います。
インターネットでのプログラミング塾講師がお勧め
2020年から小学校でプログラミング教育が全面実施されることが決まり、すでにそれを見据えたプログラミング塾がリアルでもネットでも増えています。教師や親、小学生自身などITエンジニアを目指すのではない受講生が急増するはずで、それを狙ったネットサービスの講師案件も増えています。休日でも可能で単価も高く基本的な内容なので開発エンジニアでなくてもプログラミング知識があれば対応できます。経験を積めば、今後ニーズが減ることがありませんから、本格的な副業もしくはプロのネット講師を目指せるかもしれません。
エンジニアにとっての副業のメリット
副業は、副収入を得ることが目的ですが、本業ではできないことが経験できることも大きなメリットです。大規模業務システム開発が本業でスマホアプリを作ってみたかった開発エンジニア、日頃考えていることを文章で表現したいと思っていたIT系プロジェクトリーダー、ひとに教えるという経験を積みたかったプログラマーなどが、大きなリスク無く各案件に取り組め、クライアントから客観的な評価を得ることができます。
また、小額とはいえ案件を受注し期日までに納品し対価を得るというひととおりのサイクルを副業で初めて経験するエンジニアも意外と多いはずで、フリーランスへの糸口になるかもしれません。そして、本業で凝り固まってきた頭のリフレッシュという効果もあります。始めることもやめることも自由ですので、一度トライしてはどうでしょうか。