エンジニアは出向や派遣が多く、他の会社と接する機会が多い業界です。それだけに声がかかりやすく、転職の話を持ち掛けられることも多いでしょう。
エンジニアが効率的に転職するためには、どのような活動をするべきでしょうか。転職先のタイプ別に、能力の高め方や転職の考え方、注意点を解説していきたいと思います。
大企業へ転職したい場合
エンジニアの転職で、大切なのは何といってもスキルです。大企業への転職を考えた場合、プログラミングやネットワークといった基本的な技術を身に付けていることは必須項目となります。その上で、大切なのがコミュニケーション能力です。
大企業は大きなプロジェクトを請け負うことが多く、管理やリーダーを任せられる人材が不足しています。チームを統率し、引っ張っていける能力がある人は転職活動においても有利になるでしょう。
エンジニアとしてのコミュニケーション能力は、基本的な技術力が支えになります。システム業界の最新情報を常に収集し、勉強量では誰にも負けないような努力が必要です。さらにプロジェクトで、チームリーダーなどの責任ある立場になる経験を積んでいきましょう。
大企業へ転職する人のイメージとしては、若くて目立つ人です。まずは、現在所属している会社で、だれよりも早く出世することを考えましょう。
ベンチャー企業へ転職したい場合
ベンチャー企業への転職で大切なのは、創造力や発想力です。プログラミングが好きで、常に新技術を試していきたいような人に向いています。企画始動からリリースまでの期間が短いので、次々と仕事が形になっていくのが魅力です。
創造力や発想力を発揮するためには、日ごろの意識が肝心です。暇さえあればプログラミングのことを考えてしまうような状態が理想的と言えます。システム業界や技術に関する情報収集を怠らないようにしましょう。
残業や勉強する時間は増えますが、システム開発の仕事が好きな人にとっては理想的な環境と言えます。就業時間や服装などに自由が利きやすい企業も多いため、より仕事に集中したいという人に向いています。
また、ベンチャー企業では、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)と言った、新しい技術の開発に特化した企業も少なくありません。より自分の能力が活かせる会社を選ぶことで、転職しやすくなるはずです。
フリーランスを目指す場合
フリーランスのエンジニアとなる場合、まとまった収入を得られるようになるまで時間がかかります。会社が認めているのであれば、副業などを通して一人で仕事ができる力を身に付けていきましょう。
フリーランスには、一つの能力に秀でたスペシャリストよりも、複数の業務を任せられるゼネラリストの人が向いています。一人や少人数のチームで活動することも多いため、幅広い工程をこなせる能力が必要になります。
できれば、会社に属している間に人脈を広げておき、声を掛け合う関係を作っておきましょう。フリーランスになった際に仕事をもらいやすくなります。
また、企業に出向して働く常駐型フリーランスを目指す方法もあります。この場合、チームに属して働くため、一つの能力に秀でたスペシャリスト型の人間でも雇用されやすくなります。ただ、スキルが不足しているとすぐに切られてしまうため、能力を伸ばす努力を怠らないようにしましょう。
まとめ
エンジニアにおいては、スキルが重視される、声がかかりやすいといった他業種にはない転職事情もあります。まずは、今の企業で技術的な能力を高めていくことを心がけましょう。
また、転職したい企業のタイプにより、効率的な転職活動も異なります。自分に合った働き方を考え、より力が発揮できる企業を見極めていきましょう。